2013/06/08
昨年の「自動水やり器 2012年版」を仕掛けた朝顔は、おかげ様で大輪に咲かす事が出来ました。
昨年のも良かったのですが、今年は別の水やり器を作ることにしました。
「自動水やり器 2013年版」です。
使用する部品の全体画像です。
ごちゃごちゃ色々ありますが、順番に説明します。
ACタイマー。プログラムタイマーとも呼ばれるようです。
コンセントに差した電化製品の電源を、設定した時刻にONしたりOFFしたりできる便利グッズです。
ホームセンターなどで売ってます。
ここでは水やりする時刻を設定します。
USB充電器。USB機器用ACアダプタと言ったほうが正確ですね。
家電ショップなどにあります。
USBケーブル経由で、USB機器に電源(5V)を供給します。
マイコンボード。自動水やり器2012年版でも使いました。
1回あたりの水やり時間を制御するために使います。10秒とか15秒とか自由に設定可能で、
あらかじめパソコン経由でプログラム(マイコン内のメモリ)を書き替えます。
画像の下のUSBポートはマイコン電源用。
画像の上はアンテナケーブル用コネクタ。自分で半田づけしました。
何でマイコンボードとか難しそうなのを使うの? というと、
「水やり時間を自由に調整できるから」です。
基礎部分をきっちり作っておけば、細かい調整は後で自由に出来る。
これがマイコンを使った場合の強みの1つですね。
秋月電子という有名な電子部品店(東京秋葉原)にあり、
今回は同店のネット通販サイトで買いました。ちなみに750円。
アンテナケーブル。テレビ用のケーブルで電気信号を橋渡しします。
上はすき間ケーブルというもので、屋内と屋外を隔てる扉のすき間を通します。
下は普通のアンテナケーブルです。
ACコンセントは屋外の栽培場にないので、マイコンを屋内で動かして、
そこから出す電気信号を、すき間ケーブルで扉を通して栽培場へ出す事にしました。
電気→光→電気 という信号の変換をしています。
右は、アンテナケーブル用コネクタと、フォトカプラという電子部品を載せた基板で、
自分で半田付けしてます。
わざわざ一度光に変えているのは、後述のポンプのモーターから出る電気ノイズを
遮断して、マイコンを誤動作させずに正しく動かすためです。
黒い箱は単3乾電池2本を入れる電池ボックスで、フォトカプラ用電源です。
屋外に置くので、ケースに入れる必要があります。
長い赤黒2色のコードで、電気信号をポンプ側に送ります。
アウトドアポンプというレジャー向け商品です。
レジャー用ポリタンクに水を入れてこのポンプをセットし、
黒いレバースイッチを入れると、単1乾電池2本駆動のポンプモーターで
水を吸い上げ、シャワーヘッドから水が出る仕組みです。
この商品をネットで偶然見つけた時は驚きました。
これを改造し、電気信号でポンプを動かしたり止めたりします。
改造ポンプ。
左は全体。
シャワーヘッドから出る水の範囲が狭かったので切り落とし、
市販のハスの実(ジョウロの先に取り付ける部品)を付けます。
中央は電池ケース内の改造の様子。
上述のフォトカプラから出る電気信号ではポンプモーターを回す力が無く、
モーターはあくまでも単1乾電池2本で回します。
例えで言うと、電気信号が入ると乾電池をセットした状態に、
電気信号が切れると乾電池を抜いた状態にする、となります。
その電気的なスイッチに、パワーMOSFETという電子部品(画像中央)を使って、
小さな力で大きな力を制御します。
下にはダイオードという小さい電子部品を付けてますが、これは
モーターが止まった瞬間に出る大電流でパワーMOSFETを壊さないよう保護してます。
大事なのは、あらかじめ黒いレバースイッチを入れて置かないと動きません! 笑
右は電池ケースの蓋をした状態。
電気コードを通すための横穴は、半田ごての熱で溶かして開けました。
2013/07/02
梅雨なのに雨が降りません!
梅雨明けにデビューさせるつもりだった自動水やり器ですが
急いで4個まで作り、今朝何とかセッティング。
何とも慌ただしいデビューです。
1回あたり10秒間水が出るように、マイコンボードから出る電気信号を調整済み。
とりあえずACタイマーを 10時45分、12時45分、14時45分 の3回にセット。
画像を見ると(画像クリックで大きい画像で見られます)、
鉢に対してシャワーヘッドの位置が高いのですが、
ちょうど良い高さの台が無く、野菜コンテナの上にポリタンクを乗せました。
やはり1台あたり1鉢になってしまいます。。。
他の鉢は、N社製の自動水やり器をノズル2本ずつ、鉢土に刺さずに土の上に寝かせました。
このノズル式は表土全体に水が行きわたらないのが弱点ですが、無いよりはマシです。
自動水やり出来ない本鉢が2鉢残ってしまいましたが、仕方ありません。
さて、予定通り昼間にちゃんと動いてくれたのでしょうか?
夜帰宅してタンクを見てみると水の量が減っていたので、動いてくれたようです。
自動水やり器をあと2個、早めに作らないと。。。
2013/07/08
さて、今年は7/6に関東が梅雨明けしました。なんという早さ!!
ということで、自動水やり器を2個を何とか完成させ、合計6個となりました。
自動水やり器を稼働して、気づいた点を2つ。
(1)1回10秒の水やり2回で、タンクの水が結構減っている。
ちゃんと計量してませんが、見た目におよそ2リットルは減っている感じ。
ポンプの説明書には「流量:毎分7リットル」と書いてあるのでほぼ仕様通りですね。
1回あたり1リットルもの水を与えていることになりますが、
いくら猛暑で日当たりが強くても、今の栽培時期に1回1リットルの水やりは明らかに多すぎ。
今の栽培時期なら1回あたり200〜300ミリリットル程度与えるのが妥当なので、
1回の水やり時間設定を3秒くらいにするのが良さそうです。
(2)シャワーヘッドを付け替えてないもの方が、付け替えた大きなものより水の減りが少ない。
これもちゃんと計量してませんが、付け替えない方は1日10秒の水やり2回で
およそ1.5リットルは減っている感じです。
これにより、シャワーヘッドからの水の流出速度よりも、
ポンプモーターからの水の供給能力のほうが上回っている。と予想されます。
「流量:毎分7リットル」は、やはりスゴイですね。。。
アーム+シャワーヘッドの容積が大きい方が、1回あたり、より多くの水を
ためる事が出来るので、こういう差が出るのでしょう。
もしシャワーヘッドを付けなければ、水の流出速度はもっと大きいでしょうね。。。
2013/07/14
自作の自動水やり器は、つる作り(つるを伸ばした仕立て方をする栽培)の鉢に使っています。
つる作りの難しい所としては
肥料の効きが弱くなると、葉の緑色が薄くなり節間隔が広くなって力強さが無くなるので花も大きく咲かない。
肥料が強過ぎるくなると、つるの先(頂芽とも言います)が蕾になってしまいそれ以上つるが伸びない。仕立てとしては失敗。
自動水やり器を仕掛けてから、どうもつるが細くなったり葉の緑色が薄くなり節間隔が広くなった(最大8cm)ような感じです。
朝に与えた液体肥料が、昼間の自動水やりの水量が多いせいで
薄くなりすぎた(あるいは肥料分が押し出された)可能性が高いです。
先日考察したように、やはり1回の水やり時間は減らさなければないようです。
水やり時間の設定変更は、マイコンボード本体をUSBケーブルでパソコンにつないで、
デバッグツール(フリーソフト)でマイコン内のプログラムを書き替えます。
作業としてはほんの数分で済みます。
#プログラムとかデバッグツールとかについては、また別の機会に述べたいと思います。